3日目、燕岳~中房温泉へ

 休憩後、リュックを燕山荘に残し、カメラとストックだけを持って

  燕岳山頂へ向かう。往復1時間。本来なら一昨日登ってきた時に

 寄る予定だったので、今日はのんびりと登れる。
 
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 頂上からは裏銀座剱岳方面も見える
 
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 今通ってきた喜作新道を見下ろした所
 
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 燕岳山頂からの槍ヶ岳
 
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 十分頂上での景色を満喫した後燕山荘へ戻り後は帰るだけ。

 時間は既に8時半を回っているがゆっくり下っても11時には降りられそう。

 最初、テント場の脇にロープが掛かっていたが、中房温泉への

  道標が出ていたのでロープを乗り越えてそのまま進んだら

  一部登山道が崩れている箇所が有ったが、一人なので

  それ程大変な思いをせずに通過出来た。その先で本来の道に

  合流していた。迂回路は合流後山荘の左脇の急な階段に繫がって

  いた。一昨日この道を通ったか全然記憶に無いのは雨風で疲れて
  
  いたからだろうか?その後、登ってくる人を避けながら合戦小屋まで

  楽々降りて、急ぐ帰路でもないので登ってきた時同様、1/8のスイカ

  食べる事のする。冷たく冷やしたスイカは最高の水分補給になる。

 合戦小屋からは、スピード上げて降りるが、登ってくる人や降りている人でも

  遅い人を追い越すのが中々困難。また、途中からは下る人の列が30人位

  並んだ状態の渋滞になる。遅いグループが登ってくる人を待つ為余計遅くなり

  どんどん列が長くなる。よく、GWの涸沢への道は数珠繋ぎで登って行くとの

  話を聞くが、此処での渋滞を見て納得。なるべく抜かしてもらい早いグループの

  後ろへつけて下る事になった。ほぼ9人のグループで途中皆疲れていたが

  休憩も取らずに降りる事に専念。(また渋滞に入るのが嫌で)。

  第一ベンチまでとうとう、休憩無しに降りてきてしまった。第一ベンチで皆

  休憩したので自分も休憩。ドリンク補充と残っていたお菓子を食べ、

  タバコ休憩して出発。

 此処からは殆ど1人で降りられたので、途中10組ほどの人に先に行かして貰って

  どんどん高度を下げる。ダブルストックで少々の段差も飛ぶように降りる。

  スキーのコブ斜面をダブルストックで降りる感覚に似ている。他の人から見ると

  飛んで降りている様に見えるのでは無いか。階段も飛び降りながら下ると既に

  登山口に有った建物が見えてきた。

 時間を見ればまで10時半前。燕山荘から2時間弱で降りてきてしまった。

  登る時は4時間半も掛かったのでやはり下りはペースが異常に早い。

  何時もは下り坂は膝や足首に疲労が出るが今日は何処も痛くない。唯一

  親指の皮が少しむけた(靴の中で足が滑っていた為)。それでも疲労は殆ど

  無いのはやはり、新しい登山靴(キャラバンGK-59)との相性が良いからだと

  思う。先日蝶ヶ岳に試し履きに行ったのも足と靴が馴染むのに効果が有ったと思う。


 本来ならこの靴で大天井~槍ヶ岳縦走をする筈だったが残念で仕方が無い。

  もう一日余裕が有れば、槍ヶ岳まで縦走して、槍ヶ岳山荘に1泊して

  ゆっくり上高地に降りられたのに!どうしても明日、仕事に行かなければ成らず

  サラリーマンの登山は予備日が取れない日程だとやはり何かあった時に

  どうしようもないのを痛感。途中大天井~燕山荘の途中で有った大阪から来ている

  人は槍ヶ岳まで行きたいが途中で1泊して槍ヶ岳と横尾でそれぞれ1泊して

  帰る計画だとの事。羨ましい限りの日程だと思う。やはり5日間位の日程で

  1日位天候で予定が変更に成っても良いような山行の計画を立てて見たい物だ。


 中房温泉に辿り着いたら、神様の手洗い所で手と汚れたストックを洗い

  バス停の時刻表を見ると、1日5本位しかない。午前中は既に9時50分に出て

  次は12時45分まで無い。まだ1時間半以上有る。残っていたドリンクを飲んで

  木陰で寝て待とうと思っていたら、タクシーの運転手が4人揃えばバス代が

  1人1700円なので殆ど変わらないとの事(穂高駅まで7000円ちょっととの事)

  待っていると上から4人程がバス停に来たので一緒にタクシー相乗りしないか聞くと

  男の中年2人組は温泉に入って帰るとの事。もう1組の若い女性2人組は直ぐ

  帰っても良いとの事。後1人いれば降りられるので探していたら、先程の運転手が

  中年の女性1人が相乗りの人を探しているとの事で無事4人揃ったのでタクシーで

  穂高駅へ降りる事にする。


  道は狭く途中で登ってくる車が有ると場所によっては行き違い出来ずに

   バックする事の有るとの事。確かに狭く、良くマイクロバスがこの道を

   登ってきたと来る時のバスの運転手の運転に感心する。


 途中でゲートが有り、100mm超える大雨だとゲート閉じて通行止めになるとの事。

  昨夜と一昨日の天気聞くと雨が降っていたがそれ程強くなかったとの事。やはり

  頂上と下では天気も違っていたのを思い知る。あれ程の豪雨と強風は3000mの

  山の頂だからこそかも知れない。

 中年女性は自分と同じ毎日旅行のバスで一昨日来てやはり大天井のヒュッテの方に

  泊まっていたとの事(やはり連泊で=元々それ以上は行く気が無かったと事)。

  大天荘よりヒュッテの方が周りが囲まれていていくらか風を遮る事が出来たが

  大天荘は吹き晒しだから酷かったでしょう?と心配されてしまう。

  彼女も穂高から松本へ出て特急で新宿へ戻り、自宅の千葉に帰るとの事。

  穂高駅で精算すると7300円との事。女性陣にはバス代と同じ1700円で
 
  良いからと言って残り2200円を自分が負担して精算。(元々一番先に

  自分が早く帰りたくて他の人を誘ったのでしょうがないと思い)

  
 穂高駅に着くが電車は1時5分まで無い。さすがにローカル路線なので

  1時間に1本しかない。1時5分に乗ると松本発の12:55分の臨時特急

  スーパーあずさに間に合うので(12:47分のあずさは指定席無いので)

  切符を自由席から指定に変更。差額と松本までの運賃を現金で払う。

 電車来るまで1時間近く有るので何処かで食事を

  しようと思っていたら、先程タクシーが駅に着く前に蕎麦屋(以前安曇野に来た

  時に寄った有名な手打ち蕎麦屋)が近いのに気が付き其処まで歩いて行く事に

  する。5分も掛からず到着。席も1人なら直ぐに座れた。山菜ざるそばを注文

  1050円ながら手打ちの蕎麦は、蕎麦の香りを感じて確かに美味い。

 駅に戻る前に汗臭い上のナイキのTシャツを着替えのTシャツに着替える事にする。

  後は帰るだけなのでTシャツ1枚で十分。白なので下着風で少し変だが残りは

  これしか無いのでしょうがない。帰ったら1枚でも可笑しくないTシャツを

  買おうと思う。

 1時5分の電車に乗ると席が空いていたのでリュックを前にして座る。

  直ぐに熟睡。松本に着く直前まで寝ていた。

 特急のホームに着くと既に入線しており、自分の乗る号車と席を探す。

  荷物は網棚に載せるとピッタリ入る。さすがに山登りの多い中央本線

  特急列車なので網棚も少し広いのか?

  走り出すまでは殆ど周りに人が居なかったが、出発寸前には半分位の乗車率

  それでも、諏訪に着く頃にはほぼ満席。さすがに3連休の最終日の上り列車

  なので満席も納得出来る。指定が取れて良かった。自由席も多分満席で座れな

  かったら最悪だからだ。

 動き出したら直ぐに熟睡。大月まで寝ていた。相模湖、高尾を通過して

  八王子、立川に停車して新宿まで止まらない。

  新宿からは山手線で日暮里まで出て常磐線で後は帰るだけ。

  あずさ号の中でも、山手線の中でも汗臭さが気になった。着替えはしたが

  やはり温泉入って帰れば良かったか?それでも早く帰りたかったので

  しょうがない。日暮里で乗り換えもスムーズに行き、勝田行きが直ぐに

  着たので、土浦には6時半前に到着。JRバスの江戸崎行きの時刻表を

  見ると6時40分にバスが有る。待つ事10分でバスが来たので7時過ぎに

  自宅へ帰れる。


 今回はとにかく天候に左右された山行だった。1ヶ月前に計画して登山靴も新調し

  ゴアテックスの帽子買ったり、蝶ヶ岳へ練習登山も実施して準備は万端だったが

  自然の天気にはかなわなかった。無理すれば縦走出来たと思うが折角登っても

  燕岳、大天井、西岳がまるで雨の中では景色も見られず、何も記憶に残らず

  最後の日は晴れても以前行った槍ヶ岳に登るだけでは写真撮っても以前と

  同じ写真しか撮れなかったと思うので、大天井の日の出と燕岳からの景色を

  見られたので十分満足行く山行だったと思う。


  次回再度、チャレンジしたいと思う。但し、今度は車で行って上高地から入り

  上高地へ降りるルートを検討したい(仮眠もエスティマスーパーフラット

  シートで寝袋でゆっくり寝たいし、帰りにゆっくり温泉入ったり、着替えして

  美味しいものを食べたりするのにはやはり車で行くのが一番。バスを待つのに

  苛苛したりせずに済むし、帰りの電車で汗臭さて周りに気を使わなくても良い

  からだ。やはり車で行く山行のメリットを思い直された。

  次回は絶対車で行こうと思う。