北アルプス行って来ましたが・・・その2

 

 前を歩く人はまだ居ない。最初から急坂の九十九折れ。200m位進むと年寄り夫婦が居たので

  追い越させてもらう。その後は子供連れの親子。今日から夏休みでこの3連休は子供も登る人が

  多そう。それから先はとにかくくねくねと急坂を登る。先日蝶ヶ岳登って靴の試し履きをしたので

  靴も快調。リュックも今日は余り重く感じないが、呼吸が中々馴染まずピッチが上がらない。


 此処の所、自転車もロングツーリング(150km以上)もしていないからか?運動不足を痛感。

  15分登ると立ち休み。カーボンストックを取り出しそれを使う事に。

 少しは楽になるが、やはり登りはきつい。漸く第一ベンチに到着。水場が有るとの事だが

  水は1Lのカーボネイトボトルと、500mlのCCDを入れたドリンクを持って来ているので

  十分なので朝食のおにぎり(昨夜コンビニで4個購入)2個を食べ、ドリンク飲んで出発。

 長い休憩をした後なので、そこから先も延々九十九折れの連続で息が上がる。

 途中30人位の団体が先に見える。韮崎高校と書いてあり登山倶楽部か?

  先生が気を効かせて、抜かせてくれたので先を急ぐが中々ペースが上がらず

  途中休憩していたらまた抜かれてしまった。子供連れの5人親子や、年寄りは抜いていくが

  雨でゴアテックスのレインスーツの内側が濡れてしまい、どうにも着心地が悪い。

  レインスーツも手入れしていなかったので(先日買った洗剤で洗っていないのと、スプレーも

  下しか使っていないので)上着の撥水性が落ちて本来の透湿効果が薄れて結露する為

  ウェアーの中が蒸れてしょうがない。帽子もゴアテックスなので(スポーツオーソリティ

  購入して正解)なるべくレインスーツの帽子は被らない様に、チャック上を少し開けて歩く様に

  すると漸く少し楽になる。やはり、道具の手入れを怠るといざと言う時に困る事を痛感。

  帰ったらレインスーツの撥水加工(洗濯とスプレー)をしようと思う。


 第二ベンチ、第三ベンチと富士見ベンチで休憩。ドリンク補給と、タバコ休憩。ところがタバコも

  ウェアーの中に入れていたので汗で濡れてどれも吸えない。20本中15本程が折れている。

  仕方が無いので、予備のタバコをリュックの天袋に入れていたのでそれを取り出し吸う。

  タバコ吸ってからは同じ所へしまう事にする。(また濡らしたくないので)

 富士見ベンチから先は中々合戦小屋に辿り着けない。6時過ぎに出発したので既に9時を回っており

  そろそろ着いても良さそうなのに?途中で、後7分と書いて有ったのを見過ごしてしまったようだ。

  (途中で前を行くグループが後7分だからと仲間励ましていたので気が付く)。

 漸く合戦小屋到着。テントや小屋の下の濡れない所は一杯。それでもテント奥にスペースを見つけ

  入口でスイカを売っていたので思わず購入して食べるが、冷えていて美味しい。

  1/8切れで800円と高いがそれでも、水分補給と、ヒンヤリした感覚は何物にも変えがたい。

 この合戦小屋は地図でリフトが載っていたが、本当にリフトで荷物を上げているのでこんな山の中で

  冷えたスイカが食べられるのだとリフトを見て解る。ここは快適な休憩場所だ。

  地図ではここまで3時間のコースタイム。どうやら30分近くも遅れてしまった。

  雨のコンディションとは言え、やはり今日のペースは最悪だ。残り1時間10分のコースタイムで

  燕山荘着くのだろうか?不安になる。そこから先は斜度が少し緩み途中から笹ヤブ。もう直ぐ

  稜線に近づく様子。(今日は周りの景色は雨で一切見えないので何処を登っているのかまるで

  解らないのも遅れの要因か?)

 漸く、燕山荘に到着。時間は10時40分。4時間40分も掛かってしまった。

  (先程合戦小屋到着がコースタイムより30分遅れがそのまま全体の遅れになった?)

  山荘前には多くのリュックが置いてある。中は人が多すぎて入れそうも無いので

  外でタバコ休憩とドリンク休憩して地図を見て考える。

  当初、燕岳山頂へ行ってから大天井岳へ向かう予定だったが、今日の天気ではまるで
 
  周りの景色が見えず登る意味が無い(目の前に有ると思われる山頂も見えない)ので

  山頂は諦めて先へ進む事にする。

 11時に出発。ところが、稜線は風と雨が強く、さらに靄ってコースが良く見えない。

  前後に誰も居ないのでさらに不安がつのる。もしコース外れたらと考えると不安になる。

  慎重にコースを外れないように歩くが、風がとにかく強い。雨も相変わらず降っており

  登りでかいた汗が冷えて寒く感じる。手もグローブ濡れて絞ると滴り落ちるほどで

  手も冷たく感覚が麻痺している。北海道で老人が10人も無くなったのも納得できる。

  途中休憩したいが風が強く遮る物が無いので体は冷えるし、雨で着替える事も出来ず

  とにかく前へ進むしかない。北海道と違い、3時間歩けばとにかく山小屋(今日の目的地の

  大天荘)に辿り着けるからだ。休むと体が冷えるのでとにかくゆっくりでも休憩無しに進む。

  
 大下りから降りて稜線から左へ回るコースに出て漸く風が遮られたので休憩。今日は最悪の

  コンディション。既に12時に成ろうとしていたので昼飯のおにぎり2個を食べ、

  ドリンク補給、タバコ休憩してスタート。

 また稜線に出るが食事休憩したので体力戻り、快調。鎖場を抜けると大天井ヒュッテと

  大天荘の分岐(槍ヶ岳大天井岳山頂分岐)を左に曲がる。そこから先は山頂は見えず

  急坂が続くだけ。ここまで2時間弱とコースタイム通りに着たので残り40分で

  到着なので何とか頑張るが体力的には限界。何度か立ち休みしながら登ると途中で

  後から来た人に抜かれる。途中若者2人に抜かれるが前後に人を見たのはこの人と

  3人だけ。殆どの人が悪天候で燕山荘で今日は終了したのか?

  その人に抜かれて直ぐに残雪帯が現れる。前の人が軽アイゼンと雪用のストックリングを

  用意していたので、自分も見習って準備。前の人が準備終わる前に自分が歩き出すと

  雪は粗目で凍っておらずアイゼン付けなくても歩けたのでがっかり。約30m程進みアイゼンを

  外す。もう直ぐ大天荘なのでリュックにアイゼンぶら下げて進むと目の上に山荘が

  突然現れた。ようやく到着。時間は1時半。燕山荘から2時間半で到着。ここは休憩少なく

  ひたすら歩いたのと稜線にでて登りが少なかったのでコースタイムで来れたと思う。


  大天荘に着いてみると、先程抜いていった若者2人がテントを強風の中組み立てている。

  自分はとてもテント泊は出来そうも無い(今晩さらに荒れそうな予感)ので素泊まりで

  チェックイン。5500円との事。テント泊500円なので5000円の出費ながら

  今日はしょうがないと諦める。それでもベッドは新館で布団1枚に1人で寝られる。

  どうやら今日は大天井まで足を伸ばす人が少ないからか?


  急いで着替えて服を乾かす事にする。乾燥室覗くが一杯掛かっており、登山靴と

  リュックカバーのみを乾かして、レインスーツと服はベッド上に引っ掛ける所が

  有るのでそこで乾かす事にする。(ズボンは予備無いのでインナーウェアーのみを

  乾かし、ズボンは着ながら乾くのを待つ事にする)

  昨夜余り寝られなかったので3時まで昼寝をして、5時まで本を読む事にする。

  今回、梓林太郎著『天竜川殺人事件』を持って来たので暇を見て読む予定。

  3時を過ぎると、この悪天候をついて何人も上がってきた。隣にも2人到着。

  それでも布団はゆったりしている(上掛けは6人分有るが3人で寝られそう)

 5時に成ったので他の人が食事で食堂に向かったので、談話室のテーブルと椅子で

  ストーブに火を入れて食事の準備。今日は本当はラーメンだったが荷物を軽く

  する為、カレーライスに変更。レトルトカレーとご飯を温めて、味噌汁を作り

  フィッシュハンバーグを焼いて食べる事に。油ひいたが今日も焦がしてしまう。

  どうやら火力が強いのと塩コショウ、醤油を掛けて焼いた為と思われ次回からは

  油のみで焼いて火を止めてから味付けをしようと思う。


 食後はモンカフェでコーヒーを飲んで終了。満足行く食事だったが、隣の人は野菜を

  切って来て野菜炒めを作っている。フリーズパックに入れて来れば乾燥は避けられるので

  これは次回参考にしようと思う。また、りんごを1個持ってきている人も居る。果物は

  切らずに持ってくれば十分食べられると納得。これも参考になる。

 食事休憩後また、ベッドに戻り本を読む。7時前に天気予報見に談話室へ降りると

  30人位が同じ様にテレビを見て明日の天気を気にしているが、どうやら明日も

  雨の予報。心配なのは風。少しの雨なら行けるが風が吹いたら初めてのコースでも有り

  計画変更しなければならない。

 8時に消灯。それからも雨と風が屋根に叩き付ける音で中々眠れない。台風並みの

  風雨でテント泊している人が心配。建物も揺れる位の風と雨でこれは明日の

  天気が益々心配になる。それでも疲れているからか9時過ぎには寝てしまう。

  朝3時頃に目が覚めるが一向に雨風止みそうも無い。5時に起きて食事して

  7時まで待って決行するか、予定変更(連泊でここで1日待機)を決断する事に。

  アルプスベテランの人?がここから槍へは稜線伝いで風を遮るものが無いので

  今日は諦めた方が良いとの事。常念岳へ向かう事も考えたが、明日晴れるとも限らず

  常念小屋から上高地まで降りる自信も無く、一の沢へ降りてもタクシーしか無く

  中房温泉へ戻ってバスで帰る事にして、連泊を決断してチェックイン。

  全ては天気の所為なのでしょうがない。

  それでも、連泊が今日は多いのと団体30人が来るとの事で一杯。

  荷物を下に降ろし10時まで待って(食事は昨夜同様自炊)ベッド決まると

  今夜は本館との事。行ってみると2人寝る所に3人。真ん中に入ると布団が

  重なっていて寝ずらそう。それでも他の所は5人の所も有るそうで、

  空いているところが埋まらなければ変えて貰うよう交渉する様に言っていた。

  GWやお盆の時の話で噂には聞いていたが寿司詰め状態はもっと酷いらしいのを実感。

  やはりテント泊が天国(天気悪くなければ)。

  2日目はとにかく暇で、大天荘で一日過ごす。幸い本を持って来たので

  それを読んで過ごす。

  後半は明日アップしたい。

  写真は連泊した領収書と電車の切符の余り
  
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  大天荘表札
  
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  と3日目の最高の景色。
  
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  後半でも写真をアップしたい